ソフトウェアやアプリケーションを作るうえで欠かせないのが、テストです。それを主に行うテストエンジニアも、同じくらい欠かせない存在といっていいでしょう。近年ではテスト自動化ツールを使用してテストを行う企業が多いですが、プログラム製品の数が増えたことや人間の目で判断が必要なことなどが相まって、テストエンジニアの需要が高まっています。
一見、テストのための職業という地味な印象を受けますが、この仕事の面白いところは、プログラムの問題点を遊び感覚で探せることにあるのです。真面目に取り組まなければならない反面、テストエンジニアには常識にとらわれず多彩な視点でテストを行うことが必要とされています。その理由は、どのソフトウェアも想定しなかった使い方をされる可能性があるためで、些細なズレが原因で問題が起こることを防ぐ必要があるのです。そのため、遊び心のあるテストをする方が実際の使用状況に近く、重大なバグの発見や信頼できる結果を獲得しやすくなっています。
システムは作って終わり、ではありません。開発関係者が多少の無理をしてでも、システムになんの問題もおきず動く方が安心できるでしょう。スマートフォンのアプリケーションで何百回とパネルをタップしてもバグが起きないのは、公開前にテストエンジニアが連打してバグを発見したからかもしれません。テストエンジニアは、安心して使える高品質なシステムを作るための大事な部分を担っているのです。